いきなりスピリチュアルな話をするけど、昨年の末にグレートコンジャンクションが水瓶座で発生して、今後は20年に1度のグレコンは風の星座で発生するから、風の時代が始まったとか言われてる。わりとスピリチュアルじゃない人も言ってるから結構浸透してるのかな。でも実は1981年のグレートコンジャンクションはてんびん座なので風の時代はそこから始まってて、2001年の牡牛座グレコンからの20年は見直し期間というか一種の移行期間だったと私は考えていた。
というか私が最初に占星術に触れたのがまさに1981年前後だったと思う。当時、トフラーの「第三の波」がベストセラーになって、情報化社会になると騒がれ始めたのと符号しているし、今後数十年かけて、そういう方向に社会は変容していくんだろうなと幼心に思ったのだ。ある意味予測はあたっていたとも言える。
なんとなく風というと軽やかで動きがあっていい感じだし、なので、多くの人は「風の時代の到来だ」とポジティブな感じに言ってるけど、実際、タロットで言うと風のエレメントは剣のスートに充てられてて、剣のカードってだいたい暗く悲しいイメージのカードが多い。剣の時代っていうと一気に重苦しい気持ちになる。
一番ポピュラーなライダー版のタロットの絵札を見ると、目隠しして他人と共感せず、殺伐とした自分の理屈で周囲を切り捨てて傷つけあい、良心の呵責なく人を欺き、そして人を切り捨てた刃は自分に向かい、自縄自縛で身動きが取れなくなり、最終的には自分の精神を苛み、死に至る、と、そういうのが風なのだ。実際、風の象徴みたいなインターネットとかSNSに対してそういう目線を向けてる人も多いでしょ。
近年はそういう平面的な読み方をしない人も増えているけれども、やっぱり1枚引きして剣が出ると、おみくじで言うと「凶」って感じに受け取るよね。そりゃ、人間が10本の剣に串刺しになってる絵を見て、前向きに解釈するのがむしろ難しいし。
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これがソードの10、風が極まったゴール。ちなみに水が極まったカップの10=愛しい妻子と小さいお家、青い空にキレイな虹。地が極まったペンタクルスの10=築き上げた資産、美しい豪邸で愛犬とたくさんの子孫に囲まれて暮らす晩年。そしてワンドの10の火が極まった姿は、使命を果たすため重い荷物を背負って歩く男。なのですが、風が極まると串刺しで死んじゃうので、暗い夜は開けて明るい空が見えているとしても死んでしまうほうにとってはどうしようもないっすね。
でも、これからの時代を生きるにあたっては、剣のスートを警告とか凶兆としない読み方を心がけていかないと先々の希望につながらない気がする。別に、それはバカポジティブに読めという話ではなくて、たとえば、安直な恋愛や仲間との飲み会でその場楽しいカップの2-3を無条件に良しとせず、他人から距離を置き、一人で心の傷に向き合うソードの2-3のほうが人としての幸せに近いかも? みたいに考える軸を作るという話だと思う。
考えてみると、いわゆる「コロナ禍」って完全に人々の水とか地にダメージを与えていて、なるほどそう来るかって感じはある。各スートの3って最初の到達点というかマイルストーン的な感じなんだけど、水でいうところのカップの3(仲間内との楽しい飲み会で感情を満たす)もペンタクルの3(プロフェッショナルと権力者と金持ちのパトロンが閉じた世界で協力し、形ある価値を産む)も現状では難しいわけでしょう。ならば、なんかソードの3なるものを別のイメージで説明できないだろうかってちょっと思ったんですよ。既存のタロットのイメージだと「ハートに剣がぶっ刺さって悲しくて涙の雨が降る」ってことになるんだけど、そこが最初のマイルストーンなので。
そうは言っても、ソードはやっぱり大変だし適応が難しいときの処方箋として、オーソドックスなタロットのソードのうち比較的安全なカードも参考になるかも知れない。インターネットでしんどくなった時の対策に例えると
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ミュート、ブロックで見たくないものを見ずに気持ちのバランスを取る(でも、やりすぎるとエコーチェンバー発生するからバランス感が大事)
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一旦サービスを使うのをやめる、インターネット断ちする、とりあえず寝る
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家族など親密な人との関わりにウエイトを置く、安全な他サービスに移行する
ちなみに、トートタロットで言うと、これら3枚のカードは、それぞれ「peace」「truce」「science」とされております。平和、休戦、科学、そういう時代だといいですね。