今週のお題「わたしの好きな歌」
好きな歌、というか、歌の話ができるようになってよかった。いろいろある。
この間「過疎」を言い換えようみたいな話が出てたけど、言い換えるよりも、そもそも過疎を前向きに捉えたり、田舎でも楽しく暮らしてるよってイメージを浸透させるのが大事じゃね?みたいなことを考えた。豊かな自然が魅力なら、豊かな自然に惹かれて移住した人の暮らしがもっと知られるといいと思うし。
で、そうだ吉幾三が昔「俺は田舎のプレスリー」って楽しい歌歌ってたじゃん!って思い出したわけです。「テレビもねェ、ラジオもねェ」でも、東京には行かずに、そんな村で楽しく暮らしている若者を歌ったものであろうと。
俺は田舎のプレスリー 百姓のせがれ 生まれは青森五所川原 いっぺん来てみなが 田んぼできたえたこの声と 親にもらったこの顔は 村じゃ人気のプレスリー 田舎のプレスリー
いいじゃんいいじゃん、ええ声でええ顔の若者が、田んぼで働きながら歌って村の人気者、今だったらYouTuberとかTikTokとかで全国区になれるかも知れないし、夢あるよねえ。
と思ってたら、この歌、だんだん不穏になってくるんだ。
村じゃ私に石なげる この村出てゆけと しかし俺がいなくなりゃ ねぶたも出ないじゃろ はんかくさいと人は言う 病院入れと人は言う しかし俺はプレスリー 田舎のプレスリー 田舎のプレスリー 絶対!プレスリー
村、だめじゃん…。過疎応援ソングではないし、本人が人気者と思い込んでるだけのある意味危ない人だったという歌で非常に悲しい結末じゃん。
ちなみに「ねぶたも出ないじゃろ」のところが「青森だめになる」になってるバージョンもあるらしい。
吉幾三さん御本人は五所川原に立派なミュージアムが立つほどの出世を果たしたけれども、結局田舎のプレスリーは東京に出るしかなかったということなんだろうね。
世知辛いのじゃー。
とはいえ、本家エルヴィスだって初期は田舎者(hillbilly)を自認してたのだし「田舎のプレスリー」ってのはちょっと含みがあっていい。