咎もなく誉もない日々

そうでない人がそれなりにやっていくブログ

弥彦・岩室温泉に行ってきました(2日目・弥彦から岩室温泉へ)

これまでのあらすじ

京都から関空経由で空路新潟に向かい、弥彦観光をして1泊しました。
love.sweets.yoga
love.sweets.yoga

御日供祭

さて、翌朝の予定が、なんと朝の6時40分に神社の鳥居前集合だったのですが、うっかりして6時50分と勘違いしており、慌てて神社の本殿に向かいました。

弥彦神社では朝6時50分から、御日供祭という神事が開かれていて、参列するために早朝集合だったのです。これは、毎朝神様に朝のお食事としてお米やお酒をお供えするお祭りで、一般参列が許されています。

https://www.e-yahiko.com/onikkusai-2www.e-yahiko.com


神事の後、帰りにお神酒とお米をいただき、その後、朝の境内を散策しました。雨降りの朝なので人はまばらで、ゆっくりと故事来歴を解説していただくことができました。早朝なので宝物殿は見れませんでしたが、鶏がいっぱい鳴いてました。ここの鶏舎はいろんな種類の鶏がいて、鳴き比べをしたりするらしい。

なお、事前に予約が必要ですが、観光協会さんにガイドをお願いすることもできるようです。
www.e-yahiko.com

そのうち、雨も小やみになって、森の匂いが立ち込めてきました。季節柄、金木犀の香りも混ざって、とても良い匂い。

朝風呂からの朝食

宿に戻り、朝ごはんまでにもう一度温泉に入ります。昨日は貸切露天でしたが今日は大浴場でのんびり。

そして、朝ごはんは、懐かしいおかずがいっぱい、かわいらしいお弁当箱に入ってました。(左側のサラダなどは自分で盛り付けるので見た目が殺伐としてしまってます)

土地柄、米は当然絶品だし、ヨーグルトに入っていた無花果のコンポートは自家製で優しい味でした。

自家製の干物をコンロで炙って食べるとご飯がすすみすぎ、おかわりをしてしまった…。

街を散策

チェックアウト後は、お昼までE嬢に弥彦の街を案内してもらいました。街の中に境外社がいくつかあるので、それを巡ったり。ところで、弥彦神社のお参り作法は二礼四柏手一礼ですが、これは境外社もみんなそうです。

これは神社の裏手にある「ばばぁ杉」。「新潟に杉と男は育たない」という格言?があるらしいけど、ちゃんと杉育ってたよ。

お土産を買ったり、弥彦公園をひとまわり散策したあとは、今年新しくできた「おもてなし広場」で、足湯に入りながらマッサージしてもらったりしました。

つくづく思ったんですが、弥彦ってなんというか神様の街といって良いような土地で、たとえば、神社前のお家は、弥彦の神様をお手伝いするために同行された神様たちの子孫とも言われていたり、子どもたちも自然に神社に向かって頭を下げるのが身についてたり、神話と現実が混ざって生活に溶け込んでるんだなって感じがします。

実は、弥彦神社の本殿は明治の終わりに消失して、御神木以外は古いものは残っていないのです。それでも、土地のパワー自体が強いのか荘厳さを失っていません。パワースポットって言われてますが、実際パワーあると思いますよ。(合う合わないもあると思うけど、私は合うほう)

そして、その火事で幸運にも焼け残った社家を移築して美術館として使っているのが「ギャラリー余韻」で、オーナーさんが非常に熱くお話を聞かせてくれるので、時間がある時には絶対おすすめです。

明治天皇行幸の時に岩倉具視が泊まったという由緒正しい社家建築が今もそのまま残っており、しかも、飾り物っぽい移築ではなく、普通に生活感がある感じで使われてるのが印象的でした。
yoin-yahiko.blogspot.com


ところで、境内に競輪場があるの、どんな感じなんだろうって思ってましたが、妙に馴染んでいて、ジャンの音ですら奉納神事のような気配を帯びてるのが不思議です。せっかくなので、ちょっと打ってくかと思いましたが、ちょうど場外販売されてたのが地元の向日町記念で、ここでわざわざ買うのもなんなのでやめました。

昼食

そういえば、来年のNegiccoのカレンダーのロケ地が弥彦村で、ちょうど情報解禁されたばかりだったので、E嬢に話を振ってみたところ、なんと、撮影の際にロケ隊をアテンドしたとのこと。

「じゃあお昼はその時に行ったお店に行きましょうか」ということになりました。ファンとしてはなんか嬉しい。
https://www.e-yahiko.com/food/%E6%97%A5%E4%B9%83%E5%87%BA%E5%B1%8Bwww.e-yahiko.com

昭和レトロでかわいいお店、お庭で鯉が泳いでます。私は自然薯そばの天ざるを頼みました。E嬢の頼んだ鍋焼きうどんは、普通の鍋焼きうどんにさらに天ざると同じぐらいの天ぷらがついてくるというもので、けっこうすごいボリューム。


カレンダー出たら聖地巡礼したいなあ。街全体のこじんまりとしてかわいらしい感じ、Negiccoちゃんの雰囲気に合いそうなので仕上がりが楽しみ。

岩室へ

さて、しっかりお昼ご飯を食べた後は、岩室温泉地域づくり協議会のM氏と合流。次の目的地、岩室温泉に向かいます。岩室温泉は、弥彦と隣接していて距離としては3kmぐらいでしょうか。

まず、岩室温泉から山を越えてすぐの海岸、角田浜にある灯台が今年の夏に「恋する灯台」に認定されたとのことで、車で見に行くことにしました。

夏は海水浴客で賑わいますが、この季節は静かです。

romance-toudai.uminohi.jp

この灯台、道路からはアクセスできなくて、一旦砂浜に降りてから岩山に作られた階段を登ってたどり着きます。そこからは角田山の登山道につながってるらしい。この階段がなかなか激しくて、さらに、この日はとにかく風が強く、岩場だし足滑りそうだし、いろいろ危険を感じましたが無事登頂できました。「ロマンスの聖地」というには、なかなかハードな立地では…?むしろ吊り橋効果的なアレなのだろうか?

そして、あまりにハードすぎてせっかく行ったのに灯台の写真が撮れてない!(今気づいた)ブレブレだったり指がはいってたりでダメダメですわ。

この岩のトンネルは、源義経が海路逃げる時に岩の穴のところに隠れて追手をやりすごしたという逸話がある場所らしい。見ての通り、むっちゃ波が荒いし砂まみれになりました。

その後、近くのワイナリー「カーブドッチ」で休憩。
カーブドッチ | CAVE D'OCCI WINERY | 滞在するワイナリー

新潟の沿岸部はかなり広い砂丘なのですが、その土壌を活かしたワインづくりが行われていて、そういうワイナリーとレストラン、ショップ、さらにスパとホテルが併設された施設がここ。すごいおしゃれです。

というか、これ、むちゃくちゃデートコースですやん。そういうのに縁なく生きてきましたが、そうだよ、これがNegiccoちゃんの歌ってるシーサイドラインだし、ヨーンマルニの風なんだよ。なるほどなあ…。

さて、せっかくなので、翌週開催予定のジンギスカン会に備えて赤ワインでも買おうと、試飲コーナーでプレミアワイン「サーブル」をいただきました。「砂」って名前なのは、当地特有の砂地のテロワールを活かしたということらしく、乾いた酸味と芳醇な香りでよかったけど、日常飲みには強くてもったいないので、軽めで飲みやすい手頃な赤「ミリュ」を1本お土産にしました。

わらアート

その後はわらアートでも見に行きましょうかということに。わらアートとはなんぞや、と思っておりましたが、わらでできた巨大な像で、全国の稲作が盛んな街で作られているとのこと。
http://waraartjapan.com/waraartjapan.com

今回訪れた上堰潟公園に飾られてるのは、武蔵野美大の学生グループが制作したものとことで、8月のわらアートフェスティバルの時に作られたらしいのですが

思ったよりでかい!そして、わらで毛並みが表現されてるので、生命感というか妙な迫力があります。作られたのが8月でそこから台風などでちょっと傷みが出てましたが、それがむしろ凄惨な感じにも見えて強そうでした。

上堰潟(ウワセキガタ)公園 新潟市

広くて綺麗な公園を散策したら夕方になったので、宿に向かいます。

途中で、田んぼのはざ木を見てみますかということだったけど、わらはかかってなかったです。機械化であまり使われなくなってるけれど、原風景として大事にしたいということで、はざかけ体験イベントなどもが行われたりしてるようです。

2泊目「濱松屋」さん

さて、2泊目のお宿「濱松屋」さんは、こんな歴史ある佇まい。館内はぬくもりある古材を残しながらもモダンにリノベーションされていて、非常に素敵でした。

こちらでも、まず貸切露天でお風呂をいただきます。岩室温泉の泉質は、硫黄を含んだ塩化物泉でとろっとした強めのお風呂です。あまり浸かりすぎるとよくないので休憩しながらです。

特に、濱松屋さんの露天は、掛け流しで少しタール感もあり、肌に黒い成分が残るほどの強さ。弥彦のやわらかで優しい泉質も良いですが、いかにも効く!って感じのこのお湯、いいですねえ。

そして、ここのお料理が絶品だったのです。

翌日、地元の人と話してても「濱松屋さんに泊まったんですか、お料理が美味しかったでしょう」ってみんなに言われたぐらいです。最高の素材と、洗練された手仕事がむちゃくちゃ高レベルで融和していて感動でした。

むちゃくちゃ綺麗なお刺身。あら、赤烏賊、南蛮海老。秋草の器が素敵。

そして松茸の土瓶蒸しが絶品で…。

ハモかな?と思ったら、ハモみたいに包丁入れた鮎並でした。思い出すだけで幸せになる味。

ここまで来ると
「味がする」
「食べたらなくなってしまう」
みたいなことが、ぐるぐる頭を回りだして本当にやばいことになってました。一人で食べてるのがもったいないような。

お酒は、地元の「宝山」さんのオリジナル冷酒「冬妻」です。甘口で冷酒ゆえにキレがあり、食事向けで飲みやすかったです。

濱松屋さん、シーズンオフの冬場なら比較的お手頃らしいし、また絶対に泊まりたいって思ってます。カップル向けというより、女子旅向けかな?娘とか母を連れてきたいなーって思う宿でした。冬、少し雪が降ったりしてる中、宿にこもって温泉三昧で何もしない旅、最高じゃないです?

さて、食事が終わった時点で「冬妻」のボトルにはまだ少しだけ残っていて、もうちょっと飲みたいかな?宝山の普通酒と飲み比べてみようかな?という気持ちではあったけど、朝も早かったし、思わぬ山登りもあったしで、残りをあけると完全に眠たくなってしまい、早めに寝ました。