咎もなく誉もない日々

そうでない人がそれなりにやっていくブログ

弥彦・岩室温泉に行ってきました(1日目・弥彦)

これまでのあらすじ

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弥彦・岩室温泉ライナーに乗る

飛行機は定刻に新潟空港に到着しました。荷物を受け取った後、あらかじめ予約してあった乗合タクシー、弥彦・岩室温泉ライナーに乗り、現地に向かいます。これは1人2000円。空港から弥彦までは距離にして50km弱、1時間ぐらいかかりますからずいぶん格安です。

空港の出口で運転手さんが待っているということだけど、空港の出口って結構広くて、どこかな?と見回していたら「中川さんですか?」って声をかけられました。見つけてくれてよかった。

ところで、弥彦・岩室温泉ライナーの予約は、前日17時までに、弥彦観光協会または岩室観光協会から申し込んでおく必要があります。現地に泊まる場合、宿泊する施設経由でもいいみたい。今回はメールで申し込み、さらにPDFで送られてきた申込用紙に必要事項を書いて送信する流れでした。

www.niigata-airport.gr.jp


空港から新潟の市街地を抜けると一面の田畑です。ずーっと平野を走るうちに、山頂にアンテナがたくさん立ってる小さい山が2つ見えてきて、それが弥彦山と角田山。道中、乗車時に渡された観光パンフレットを熟読していたからか運転手さんは基本無言でしたが、山が見えてきたら「あの山のふもとですので、あと20分ほどです」って教えてくれました。

弥彦観光(前篇)

www.e-yahiko.com

初日と2日目の午前中までは、弥彦観光協会の方に街の見どころを案内していただくことになってました。

到着時点では空は曇ってて小雨も降りそうな雰囲気。夜から翌朝にかけて雨になるという話だったので、神社や街をしっかり案内していただくのは翌日に回し、天気が崩れないうちに山に行くことになりました。まず神社にお参りし神様に軽くご挨拶をしてから、ロープウェイ乗り場に向かいます。神社前からは乗り場まで無料のマイクロバスが出ています。ロープウェイは往復1400円。

弥彦山の標高は634mで東京スカイツリーと同じ高さというのがウリらしいのですが、山と人工建造物を比べるのって今ひとつ高さがよくわからなくて面白い感じがするし、スカイツリーの高さにロープウェイで登るというのも不思議なものですが。

ロープウェイ、なんとも懐かしく可愛らしいし、乗り物大好きなのでテンション上がります。ところで、ロープウェイの名前って「うみひこ」「やまひこ」ってパターンが多いような。海側から山に登るのを想定した名前だと思うのですが、弥彦山の場合は、平野側からのアプローチです。上りのロープウェイ内から見渡す限りの田んぼが広がる平野を眺めたあと、山頂に降りるといきなり海が見えるという趣向。この日は雲はかかってましたが遠く佐渡まで見渡せました。

小雨交じりで風も強く、まっすぐスマホを動かせなかったので、ちょっと歪んだパノラマになってしまってすみません。雰囲気は伝わるかな?

山上にある展望台施設も昭和レトロで可愛らしく、売店や展示物も良い味出てます。食堂メニューにはスカイツリーを模したパフェがあり、むっちゃ気になりましたが、お腹いっぱいになると宿の食事が食べられないので、ここは自重。しかし、山の上でビール飲んだら気持ちいいだろうなー(こちらも自重)

懐かしの360度回転するタイプの展望タワーもあり、山頂からはケーブルカー?エレベーター?的な乗り物で登り口までアクセスする感じ。山の向こう側の駐車場からも登れます。ただ、残念ながら風が強くてお休みでした。

弥彦山は春は桜、夏は夜景と星、秋は紅葉と四季を通じて見どころがあり、特に紅葉の季節は混み合うらしいのですが、今回は、ちょうど夏と秋の間の季節でお天気も悪く閑散としてました。かえっていい感じにのんびりできたかも。

個人的には夏の夜景が気になります。来年は行ってみたいな。

地元のお酒をいただく

さて、ロープウェイから降りると4時すぎぐらい。このあとは、地元の酒店さんでお酒を試飲しませんか?と提案され、これはもう二つ返事ですよ。観光協会のE嬢と「酒屋やよい」さんの2Fのテイスティングルームにおじゃましました。
酒屋やよい 新潟県弥彦村

このお店は、神社の鳥居からすぐ、神社通り沿いにあります。
築200年の古民家を移築再生した店舗で、店舗内の調度品も酒蔵で実際に使われてた古材などが活かされていてなんとも素敵。

そして、試飲ラインナップはこんな感じ。

先日八海山のお蕎麦屋さんで飲んだライディーンビールのヴァイツェンの生を発見したので、まずはそれをいただきます。やっぱりきちんと管理されてる生ビールはボトルと全然印象違うし、控えめに言って最高でした。

そして、日本酒ですが、まず地元の味をということで、弥彦酒造さんの「彌彦愛國」をいただきました。

酒米は弥彦村で育てた古代米「愛國」という品種、酵母は弥彦山頂の弥彦桜の花酵母と、すべて弥彦産にこだわったお酒を作るというプロジェクトから生まれたもの。味わいは酸味系の旨口で広がりを感じます。

その次は、地元で愛される晩酌酒「鶴の友」の大吟醸「上々の諸白」。これはなんかシュッとした切れ味のエレガントな大吟醸でした。

そして、E嬢の飲んでたのを少しもらって美味しかったので 八海山 浩和蔵の純米大吟醸。これは若手の杜氏さんと最先端のテクノロジーを活かした蔵で世界に通用する日本酒を作るという、いわばラボ的な蔵らしい。なんかスルっとなめらかで味がしておいしいとしか言いようがなかった…。(おいしいものの前では語彙が減っていく)

店主さんは、さすがにおいしいお店をいっぱい知ってて、なぜか京都とか、連れの地元とかのおすすめのお店を教えてもらったりしました。日本酒関係者って横つながりが強いので、そういうお話聞くのも楽しみの一つですね。

飲んで話してるうちにすっかり楽しくなってしまったので、E嬢と「あとで飲みに行こうぜ~」みたいな謎のノリになり、夕食が終わったらまた合流して飲みに行きましょうと約束して、宿に向かいます。

1泊目 お宿「だいろく」

ここはもともと料亭だった旅館で、アットホームな雰囲気です。チェックイン前にお抹茶とお干菓子をいただきました。

このお干菓子は丸いうさぎの形。うさぎの人形もいっぱいあるし、町全体にうさぎモチーフが多い。その由来は地元に伝わる昔話で、村の作物に悪さをする山のうさぎを、弥彦の神様が嗜めたというのがあるらしく、なので「ごめんなさい」って反省して丸くなってるうさぎの形なんですって。

飲みに行ってからお風呂は危ないので、食事の前に貸切露天風呂を予約しました。ここに限らず、当日に露天風呂の時間貸をお願いできるタイプの温泉旅館ではおすすめパターンです。早めの時間なら比較的空いてることが多いし、特に、日の入り時間にお風呂の時間を合わせると空の色が変わっていくのを眺めながらお湯につかれて本当に最高。ただ、この日はあいにくのお天気で、わりとすぐに上がりました。

ここの源泉「弥彦湯神社温泉」の泉質はアルカリ性の単純泉で無臭透明かつマイルド。すごく優しく、疲れない温泉です。

食事は部屋食でゆったり。料亭らしい、丁寧にお仕事された正統派の会席料理でした。一つ一つの食材が上質で素朴な滋味に富んでます。焼き物は鰆、天ぷらはれんこんのはさみ揚げで、デザートにかぼちゃのプリン。

アワビのステーキも出たけどその段階では完全に食べることに没頭しており写真がありません。よくあるパターンです。つい写真取るのを忘れて料理に集中してしまうので、あとからブログ書こうとして肝心の画像がなくてあせりがち。

すでに相当日本酒を飲んだし、この後は飲みに行くので軽くビール。新潟限定「風味爽快ニシテ」をいただいております。

スナック「ニューこまどり」で女子会

弥彦は古くから栄えた温泉街だし、競輪場もあるし、もう少し歓楽街っぽいものを想定してたのですが、全然そういう感じはなくてどちらかというと街全体が神域のような静謐さのある町です。雨が降ってたこともあり森の匂いが街中に立ち込めていてなんとも言えない清浄な気分になります。

そういう雰囲気だからか夜はとても静か。雑な居酒屋とかはなくて、夜に外に飲みに行く場合の選択肢は基本的に地元のスナックということになるようです。地元のスナックって女ひとりで入るのはちょっと勇気いりますが、人懐っこいE嬢と一緒なので心強い。ハイボールとともにカラオケで昭和ソングを歌い、女子会の夜は更けていくのでした。